
佐渡サーモン /
佐渡サクラマス
当社の「活〆境港サーモン」に次ぐ人気商品、「活〆佐渡サーモン」と「活〆佐渡サクラマス」。ここでは、佐渡サーモンと佐渡サクラマスの成長から出荷までの流れをご紹介いたします。
佐渡サーモンと佐渡サクラマスオール新潟で挑戦
養殖部佐渡事業所は、海面養殖場の1拠点で活動しています。
稚魚は、新潟県内にある弊社胎内養魚場にて、採卵・人工授精から稚魚まで育て上げ、その後、両津湾和木漁場沖合いの海面養殖場にて、7基のサークル生け簀で養殖します。また、2024年9月からは、佐渡島内の使われていなかったサケの淡水養魚場を借りて、試験飼育にも乗り出しました。
日本海の早い潮流、荒波という環境で育ったギンザケは、運動量が多く、脂が適度に乗り、身が締まっています。また低水温期がほぼ無く、また境港より高水温時期が1ヵ月程遅いため、餌の食いつきが良く、成長が早く、4月上旬からサクラマス、そして5月上旬からは佐渡サーモンの出荷を行っております。
春の訪れを告げる「佐渡サクラマス」と初夏を感じる「佐渡サーモン」は、新潟県はもとより、東北・北陸・関東を中心に全国へ出荷しており、多くの人に愛されるサーモンとなっています。




生産サイクル稚魚の育成から販売までを一貫管理

採卵
ー 8月末~9月上旬
胎内養魚場にて、自社で選抜育種した優良親魚から採卵します。

淡水養殖
ー 9月上旬~翌年12月上旬
飯田連峰の地下水「どっこん水」を使用。海面沖出しをするまでの約15ヵ月間大切に飼育します。

海面養殖
ー 12月~6月
日本海佐渡島の両津湾で養殖します。
海は透明度が高く、また潮流が速いため、魚は元気に伸び伸びと泳ぎ成長します。

水揚げ・活〆処理
ー 4月上旬~6月中旬
電気鎮静化台を使用し、1尾1尾丁寧に活〆作業を行います。またサイズ選別も行いながら氷タンクへ入れ、すぐさまトラックで加工場へ運びます。

加工・箱詰め
ー 4月上旬~6月中旬
佐渡工場はこの期間のみ稼働。水揚げ場から届いたサーモンを計量→(加工)→箱詰めします。佐渡工場はラウンド出荷とドレス出荷に対応しています。

お届け
水揚げした魚は、当日中に箱詰めされ、全国へと出荷いたします。高鮮度・高品質な状態で、できるだけ早くお客様の元へお届けいたします。
両津湾沖合い生け簀と飼料

和木漁港から約500m離れた海上に、直径25mのサークル生け簀を8基据え付け(現在使用しているのは7基)、各生け簀の中央には自動給餌機を設置しています。 餌は、固形飼料のエクストルーデッドペレット(EP)という、生餌に比べて非常に高価ですが、栄養価や栄養バランスが高く、従来の配合飼料より消化吸収のよい粒子状の餌を使用しています。また特定の生け簀には、ASC認証の基準をすべてクリアした卵・稚魚・飼料のみを使用し、環境に配慮した養殖を行っていることが認められているため、ASC認証のサーモンとして販売することが可能です。
- ASC認証とは
国際的な水産エコラベル認証で、環境と社会への影響を最小限にした責任ある養殖の水産物であると認める認証制度。
AI体測と動画カメラによる給餌システムの確立

さらに進化した2つの技術をご紹介します。
① AIによる魚体測定
従来は、タモで捕獲したサーモンを麻酔液で眠らせ、魚体測定(以下:体測)として1尾ずつ重さと尾叉長を手作業で計測し、各イケスの平均魚体重を出していました。しかし、正確性や時間・労力、また魚へのダメージを考え、水中カメラによる動画撮影から、AIに尾叉長と体高を読み込ませ、魚体重を導き出し数値化させるシステムを導入いたしました。その結果、飛躍的に体測のサンプル数が伸び、課題であった部分を解消することができました。

② リアルタイム給餌の確立
今までは、給餌機下の水中1.5mに設置している静止画カメラの画像や食欲センサーの情報から、魚の状態を把握し、給餌量の調整を行っていました。しかしそれを静止画カメラから動画カメラに切り換え(一部生け簀)、食欲センサーと併用することで、リアルタイムで魚の摂餌活性が簡単に確認でき、目視だけでなくデータとしも確認できるようになりました。また、今までのシステムは給餌開始と停止を操作が通信設定上、5分~10分のタイムラグが発生していたのですが、新システムに変えたことにより数秒の誤差程度で給餌を操作することが可能となり、給餌のチャンスロスを低減させることに成功しました。
活〆処理高鮮度・高品質を保つ秘訣

「佐渡サーモン」「佐渡サクラマス」は、前もって受注オーダーを計算し、前日までに出荷生け簀と呼ばれる長方形の生け簀に移しておきます。それを水揚げ当日朝に、水揚げ場まで曳航し、重機の先に付けた 大ダモで次々をすくい上げていきます。
その後電気鎮静化台を使用して、魚を気絶させ、1尾ずつ丁寧に活〆を行っていきます。これらは多くの手間とコストがかかりますが、血抜きを行うことで死後硬直を遅らせ、長時間高い鮮度を保たせます。また生臭さも低減します。
弓ヶ浜水産では、高鮮度で高品質な魚をお客様にお届けするため、全量活〆にこだわって出荷を行っております。

生産場所新潟県佐渡市 両津湾
